2017年7月13日の東洋経済ONLINEの記事より。
日本株は絶好の投資タイミングを迎えている。
このように言うと、いろいろなところから反論が飛んできそうだ。日経平均株価は現在2万円台を維持しているが、上昇からすでに4年半が経過しようとしている。いくら何でも、そろそろ下落に転じるのではないか、というのが、世の中の意見の大勢だと思う。
でも、それは違う。
~中略~
日本はデフレから完全に脱し、いよいよインフレの時代へと突入する。
~中略~
日本の株式市場に目を向けると、株価はまさに異常値というべき割安水準に放置されたままだ。日本株のPBR(株価純資産倍率)は、1倍を少し上回る程度。他の主要国を見ると、米国が3.2倍程度、ドイツとイギリスが1.9倍前後で、全世界の平均値は2.2倍程度だ。PBR1倍とは、言い換えればビジネス価値がゼロということだ。
それはおかしな話だし、インフレの兆候が表れているのに、株価がデフレの極にあるのも理屈がつかない。日本の株価は、まだまだ上昇余地があると考えるべきだろう。
「日本株は絶好の投資タイミング」、「日本はデフレから完全に脱し、いよいよインフレの時代へと突入」し、そして株価も「まだまだ上昇余地がある」とのこと。
先日の「世界株式市場、秋口以降は警戒が必要?」の中でご紹介したDIAMOND ONLINEの記事とはかなり異なる論調です。
いろいろな意見があって面白いですね。
先日のDIAMOND ONLINEの記事は、真壁昭夫氏(法政大学大学院教授)、この東洋経済ONLINEの記事は、阿部修平氏(スパークス・グループ代表取締役社長)によるもの。
「世界株式市場も秋口以降は警戒が必要」という真壁氏に対して、「日本株は絶好の投資タイミング」という阿部氏。
真壁氏の言う世界株式市場は日本も含んでいるのでしょうから、日本株についても秋口以降は当然警戒が必要ということになるでしょう。それに対して、阿部氏は日本株は絶好の投資タイミングを迎えている、とのご意見。
真っ向から対立する両者の意見ですが、さて今後の株価変動はどうなるのでしょうか?
あと数か月後にはどちらがより正しかったのか、結果は判明していることでしょうね。
大勢がそろそろ調整と思っているような時は、まだまだ上がるのかなという気もしないではありませんが、ここで安易な予想をするのは控えておきましょう。
株価変動のみならず、今後の両氏の発言にも注目していきたいとは思いますが、投資活動については、どちらの意見にも左右されることなく、これまで通り極端な資金の出し入れは行わないようにしたいところではあります。