今日(2017.07.11)のDIAMOND ONLINEに掲載の記事。
「堅調だった世界株式市場も秋口以降は警戒が必要だ」
リーマンショックから約9年、世界経済の先行き期待、資産価格の上昇を支えてきた金融緩和が、徐々に引き締め基調の政策に転換される可能性は高まっている。
~中略~
早ければ今年夏場以降にもFRBはバランスシートの縮小を開始し、ECBも政策を調整する可能性がある。
その時、投資家の売りが相場下落の要因となり、売りが売りを呼ぶ展開が訪れる可能性は排除できない。投資家の見通しが一方向に偏っていると考えられるだけに、秋口の相場環境の変化には注意が必要だ。
これだけ堅調を保ってきた相場はいつか調整を迎える。問題はそのタイミングだ。多くの投資家は、調整時期は来年の年央以降と見ているようだが、皆がそう思っているときタイミングが外れることはよくある。意外に前倒しになるかもしれない。「まだはもうなり」との格言もある。
つまり、「株式相場が秋口以降は下落する恐れがあるので気を付けろ」、
さらに言えば「下落に対応できるように今から考えておけ」ということでしょう。
リーマンショックから約9年、これまで多少の波はありつつ全体的には世界の株式相場は上昇傾向が続いており、そろそろ大きな調整があってもおかしくはないのかもしれません。
では、秋口以降の調整を考慮して、今から何か行動した方が良いのか?
例えば、相場調整への具体的な対応策として考えられるのは以下のような事でしょうか。
1. 今後の株式への追加投資を控える
2. 保有株式の売却を準備する
3. 保有株式の売却をすすめ、秋口?(≒調整の直前)までには株式市場から資金を引き上げる
4. 引き上げた資金は、相場調整の終了を確認した後、再度株式市場に投入する
では、自分は上記のような行動をとるのかと言えば、そうするつもりはありません。というかそんな芸当はとても出来ないという方が正確ですね。
そもそも、長期分散インデックス投資を自分の資産運用の基本方針としているのは、下手に株価予測をして短期的に資金を出し入れするよりも、短期的な株価変動は予測出来ないという前提で市場に居続けることを優先する方が長い目で見れば良い結果が得られるだろう、と考えているから。
つまり、昨日の記事「リタイア後の株式投資は戦線縮小すべきか?」にも書いたチャールズ・エリス氏の言うところの”稲妻が輝く瞬間”に確実に居合わせるためには、下手な予測に基づいていちいち資金の出し入れをやっていてはダメだと考えているからでもあります。
いずれ相場の調整があることに間違いはないでしょうけど、いつから始まるのか、どれくらいの規模になるのか、そしてどれくらいの期間続くのかを事前に予測することは自分のような素人にはまずムリ。そしてその予測に基づいて、上記のような調整対応策を講じることはもっとムリ。
「下手の考え休むに似たり」であります。
仮に、近いうちに大きな調整があったとしても、リーマンショック後がそうであったように、いずれ相場は回復し、そしてさらに成長していくはず。その前提でいえば、むしろ調整は歓迎すべき買い場となるに違いありません。
と、ノーテンキな私は考えておりますが、さてどうでしょうか?