40代で会社を辞めてセミリタイアするまで-2

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“40代で会社を辞めてセミリタイアするまで-1” からつづく

インデックス投資の開始

しかし、現実はそんなに上手くはいきません。

日経平均株価は2007年7月9日の18,262円(終値)をピークに下落していきます。所有する株式も、どんどん含み益が減って、そのうちにマイナスとなり含み損の額が次第に増加していくようになりました。初めて株式を購入してから1年少々経過した頃でした。

元本保証の銀行預金しか経験がなかった人間にとって、株価の下落によって資産が万単位で減っていくことには大きなショックを受けました。大した金額を投資していた訳ではないのですが、何とか損を取り戻したくて、株式投資や資産運用に関する本を読みあさり、またインターネット上の投資関連情報を調べるようになりました。

そこでインデックス投資を知ることになります。例えば、インデックス投資家にはおなじみの橘玲氏の「臆病者のための株入門」や、水瀬ケンイチ氏のブログ ”梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー”など。

ハイリスクな個別株投資しか知らなかった自分にとって、短期的な株価変動に一喜一憂せず、長期的な株式市場全体の成長の果実を得ることを目指すインデックス投資の考え方は科学的かつ合理的で斬新なものに感じられました。そこで、これらの本やブログを参考にして、早速インデックス投資を開始することにしました。

株式投資を開始した初期の段階で、株価の下落を経験出来たこと、そしてそれをきっかけにインデックス投資の考え方を知ることが出来たのは幸いでした。仮に、一本調子で株価が上昇しつづけていたら、リスクの高い個別株の集中投資にのめり込んで、いずれは訪れる暴落局面で大きな損失を抱えていたかもしれないからです。

リーマン・ショックとアベノミクス相場

インデックス投資は合理的ですが、もちろん利益が約束されている訳ではありません。購入した金融商品は、当時の低迷していた市場の下ですぐに元本割れとなり、さらに株安・円高の進行に伴って含み損は拡大していきました。

2008年5月から6月にかけて、株式市場は一時的回復し、運用資産の損益もプラスに転じました。一旦売却して利益を確定すべきかと考えましたが、小遣い程度の利益を確定するために、ジタバタしても仕方がないなと考え売ることは思いとどまりました。

そうこうしているうちに、2008年9月にリーマン・ショックが発生し、株価は大暴落します。しかし、インデックス投資本などを読んで長期保有の方針を固めていたため、好機到来と考え、さらに淡々と追加資金を投入していきました。

この頃、仕事はますます忙しく長期出張もしばしば。家族との時間も取れなくなって、会社員生活を続けていくことに大きな疑問を感じるようになってきました。

投資ブロガーの方々の中には早期リタイアを志向している方や、30代、40代にして既にリタイア、セミリタイアを実現されている方々がいます。それらの方々にも触発されて、資産運用の目的が単にお金を増やすということから、早期リタイアを実現するためものとして次第に明確となってきました。

2012年11月から始まったアベノミクス相場によって、2008年から抱えていた資産の含み損は一気に解消され、損益はプラスへと転換します。同時に朧気だった早期リタイアが現実的なものとなってきました。

その後も株式市場の好調が続いたため、完全リタイアには少々不安があるものの、多少の収入さえ得られるならば、会社員を辞めても何とかやっていけるメドが立ってきました。

そこで、お金の不安は感じつつも、最終的には何とかなるだろうと踏ん切りをつけ、2017年に入ってセミリタイア生活を開始したということになります。

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